英文誌倫理指針


 「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」制定に対する本学会の対応についてのお知らせ

 

はじめに

2015年4月より「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(文部科学省、厚生労働省)が施行されたことに対応するために、日本大腸肛門病学会(以下本学会)では、「日本大腸肛門病学会 人を対象とする医学系研究に関する倫理指針(以下倫理指針)」を2017年8月に制定致しました。2017年11月以降に演題募集を開始する本学会の学術集会や地方会等への演題登録および学会誌への論文投稿は、症例報告などを除き、倫理審査委員会での審査と、それに基づく施設長の許可を得ていることが必須になります。会員の皆様におかれましては、倫理指針を遵守いただくとともに、学術集会および地方会の会長等が示す演題の応募要項や、学術誌の論文投稿規定の遵守をお願い致します。
施設内に倫理審査委員会がない場合は、早急に倫理審査委員会を設置されるか、関連の大学病院や医師会等の倫理審査制度を利用して、倫理審査が受けられる体制を整備されるようお願いいたします。なお倫理審査委員会を設置することが難しい小規模施設に所属する会員への救済措置として、迅速審査の適用となる著しい利益相反関係のない観察研究については、本学会に設置された倫理審査委員会に審査を委託できるようにいたします。
本特集では、倫理指針の概要と臨床研究のカテゴリー分類、さらに学会発表や論文投稿の際に必要となる手続きについて解説します。また本学会に設置される倫理審査委員会について、倫理審査を委託できる条件や必要となる手続きについて説明いたします。


 本学会の倫理指針について

1.倫理指針制定の趣旨

本学会の倫理指針は、文部科学省・厚生労働省が定める「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に基づいて作成されました。なお倫理指針の前文でも明記しましたが、学会員は人を対象とする医学系研究を行い、学術集会等での発表や論文投稿を行う際には本指針を遵守するとともに、所属施設の倫理指針に従って適切に行動する義務があります。その際には、研究対象者の尊厳と人権を損なうことがないよう留意する必要があります。但し倫理指針は、学会員の自由な研究活動を制限するためのものではなく、あくまで研究者が研究対象者の福利を最優先に考えて、倫理的に幅広い研究活動を行うための規範にしていただくようお願いいたします。

 

2 .倫理指針の概要

倫理指針は、医学系研究をその内容から「侵襲を伴う研究」、「介入研究」、「観察研究」、「症例報告」などに分類しています。倫理指針では、それぞれの研究の定義を明記するとともに、各研究に対する本学会の倫理指針について記載してあります。なお倫理審査や施設長の許可、研究対象者からの同意が不要な研究についても、具体的に示しています。最後に、「医学系研究における補償(臨床研究保険について)」についても記載してありますので参考にしてください。

 

3.カテゴリー分類と必要な手続き

倫理指針には、「学会発表・論文投稿における倫理指針のカテゴリー分類(図1.表1)」および「臨床倫理から見た研究の種類と必要な手続き(表2)」を付記しました。カテゴリー分類では、臨床研究をその内容からカテゴリーA、B1、B2、CおよびDに分類し、それぞれに該当する臨床研究の内容と、カテゴリーごとに、倫理審査の必要性や同意取得の方法、公開データベースへの登録の必要性を明記しています。学会員の方々は、自身の研究がいずれのカテゴリー分類に該当するのか、フローチャート(図1)を用いて確認することができます。

 

  1. 「学会発表・論文投稿における倫理指針のカテゴリー分類」図1
  2. 「学会発表・論文投稿における倫理指針のカテゴリー分類」 表1
  3. 「臨床倫理から見た研究の種類と必要な手続き」 表2

 

カテゴリー分類のカテゴリーCに含まれる介入研究は、倫理審査および患者もしくは代諾者からの文書同意とともに、研究の実施に先立って公開データベースへの登録が必要になります。公開データベースには、UMIN(大学病院医療情報ネットワーク)、日本医薬情報センター(JAPIC)などがあげられます。
同意取得の方法のなかで、オプトアウトという言葉がでてきます。オプトアウトとは、すべての研究対象者からの同意取得が実質的に困難な場合に、当該研究についての情報を、当該施設の掲示板やホームページ上で公開し、研究対象者が研究への参加を拒否する機会を与えることを保障するものです。同時に拒否の意思表示を受け付ける窓口(連絡先)を明示する必要があります。カテゴリー分類のB1に該当する研究ではオプトアウトの利用が可能です。
症例報告は、倫理審査や施設長の許可、研究対象者からの同意が不要な研究に該当し、倫理指針では9例以下の成績をまとめた研究が該当します。しかし9例以下の症例報告でも、介入や侵襲を伴う場合や、比較対象症例を加えれば10例を超える場合は、症例報告とはみなされないことに注意する必要があります。また症例報告を行う際には、「症例報告を含む医学論文及び学会研究会発表における患者プライバ シー保護に関する指針」を遵守し、研究対象者が特定されないよう注意が必要です。


 倫理審査委員会設置のご案内

本学会での倫理審査委員会 倫理審査委託手続きについて

先に記載のとおり、2017年11月30日以降の演題応募や論文投稿の際には、症例報告などを除き、倫理審査委員会での審査と、それに基づく施設長の許可を得ていることが必須になります。
このため,倫理審査委員会を設置することが難しい小規模施設に所属する会員への救済措置として、単施設の研究で介入や侵襲がなく(軽微な侵襲は除く)、著しい利益相反関係がない、迅速審査の適用になる観察研究に限り、本学会に設置された倫理審査委員会で審査を行うことといたしました。以下に,委員会に倫理審査を委託できる条件と必要な手続きについて解説します

 

1. 倫理審査の受託要件
次の各号のいずれにも該当する場合です。

  1. 1.研究責任者および研究分担者は本学会員であり(病理医を除く),研究責任者は研究倫理セミナー等の受講歴がある。
  2. 2.研究責任者および研究分担者は,倫理審査委員会が設置されていない研究機関に所属しており,その研究機関の長から審査の依頼がある。
  3. 3.審査依頼予定の研究が,倫理指針カテゴリー分類のB1に該当し,かつ著しい利益相反状態がない。(参照:カテゴリ―分類表)

 

2 .迅速審査の委託契約

  1. 1.審査を受託するに当たり、本学会理事長と研究機関の長との間で契約を締結します。
  2. 2.審査委託料として 30,000円(税込)/1件 の申請手数料が必要です。 ※委託料は,審査書類を本学会に提出後,審査依頼内容を確認し,審査受託後にご請求いたします。
  3. 3.申請の際には指定された書式をご提出ください。また申請された内容はすべて本学会倫理審査委員会で報告され,書類は記録として研究終了報告書の受領日から5年間保管されます。

3 .本学会の倫理審査委員会規則 および 迅速審査要項

  1. 1.一般社団法人日本大腸肛門病学会 倫理審査委員会規則
  2. 2.一般社団法人日本大腸肛門病学会 倫理審査委員会迅速審査要項


 


 倫理審査依頼のフロー

1.倫理指針のカテゴリー分類の確認

委員会に審査を委託できる研究は、倫理指針のカテゴリー分類のカテゴリーB1に該当する研究で、著しい利益相反状態の無いものに限ります。必ずご確認をお願いいたします。

【審査委託が可能な研究】

(1)単一施設内での、人体から採取した試料を用いない観察研究
(2)単一施設内での、人体から採取した試料を用いる後ろ向きの観察研究
(3)委員会で承認された研究計画書の軽微な変更に関する審査

いずれも、関係する研究者が著しい利益相反状態のない研究であることが条件です。

2.申請書類の作成・申請

申請書類には、必須書類とその他申請に必要な書類があります。公印押印が必要な書類がありますので、申請書類一式は、研究機関の長へ提出となります。
必要な申請書類および書式ダウンロードは,本ページ下部の「審査申請提出書類について」をご確認ください。

3.承認・審査依頼の送付

申請書類はメール送付と郵送が必要です。
事務局での書類確認が済み次第、受諾書および請求書が発行されます。

4. 審査書類の確認と受諾書および請求書発行・審査依頼 【事務局】

申請書類に問題がなければ、受諾書および請求書を発行し、委員会に審査を依頼します。
審査料(3万円・税込)は受諾書を受領した日から2週間以内に銀行振り込みにてお支払ください。

書類に不備があった場合は、メールにて研究機関の長及び研究責任者へ連絡いたします。

5.審査期間( 査読2週間程度を予定)

審査の開始は、4の受諾書が発行されてからとなります。
書類の内容について、委員会から確認事項があった場合は、「倫理審査委員会審査に関する照会書(様式7)」にてEmailで研究機関の長及び研究責任者へ連絡いたします。

6.判定期間,審査結果の通知(判定期間=査読完了後1週間程度を予定)

倫理審査委員会での判定結果を受け,本学会から「倫理審査結果通知書(様式9)」に公印を押印し、メール送付後に原本を郵送いたします。

7.研究機関の長による研究許可判定

研究機関の長は審査結果を受領後,研究の許可または不許可を判断し「研究許可申請に関する指示・決定通知書(様式10)」を発行してください。
発行後の書類に公印を押印し,原本は研究責任者へ渡し,写し(PDF)をEmail添付にて本学会事務局へ送信をお願いします。

8.研究責任者による研究許可判定受領

審査依頼の研究は,前項「研究許可申請に関する指示・決定通知書(様式10)」の結果によって,開始または中止となります。
※研究が中止となった場合は,速やかに「研究終了報告書(様式11)」を作成し,研究機関の長へ提出してください。

【研究終了・研究中止となった場合の対応】
1.研究責任者は,研究が終了または中止となった場合は、速やかに「研究終了報告書(様式11)」を作成し,研究機関の長へ提出してください。
2.研究責任者から提出された「研究終了報告書(様式11)」に公印を押印した原本を本学会事務局へ郵送してください。
3.本学会へ書類提出後,「研究終了報告書(様式11)」に本学会公印を押印した書類を受領通知として返送します。施設内の期日にて書類の保管をお願いします。
 

【その他:逸脱報告】

1.研究責任者は研究計画書からの逸脱が発生した場合、速やかに研究機関の長へ「逸脱報告書(様式12)」を提出してください。
2.研究機関の長は,事務局あてに公印を押印した原本を本学会事務局へ郵送してください。
3.本学会へ書類提出された「逸脱報告書(様式12)」に本学会公印を押印した書類を受領通知として返送します。
4.提出された報告については必要に応じて意見を述べますが,対応は研究機関の長の責務とします。


 審査申請提出書類について

申請書類には,必須書類とその他申請に必要な書類があります。公印押印が必要な書類がありますので,申請書類一式は研究機関の長へ提出となります。

審査書類は本学会指定の様式を用いてください。

審査書類は一括ダウンロードが可能です → 倫理審査書類一式ダウンロード

 

【新規申請書類】

1. 倫理審査委員会審査及び付随業務委託に関する契約書

様式1

2. 倫理審査委員会審査依頼書

様式2

3. 研究計画書

様式3

4. 倫理審査委員会審査ための自己申告によるCOI報告書 ※研究者人数分の提出が必要です。

様式4

5. 倫理審査委員会審査依頼受諾書  ※本受諾書類発行時に審査費用の請求を行います。

様式5

6. オプトアウト 又は 同意説明文書・同意書・同意撤回書 など

様式13

7. その他,当該研究に委員会が必要と認める資料

 

8. 研究倫理セミナー等受講証明書

 

 

【変更審査申請書類】

1. 倫理審査委員会審査及び付随業務委託に関する契約書

様式1

2. 研究計画等変更申請書

様式8

3. 研究計画書(変更後)※変更した箇所を下線で示してください

様式3

4. 倫理審査委員会審査ための自己申告によるCOI報告書 ※研究者人数分の提出が必要です。

様式4

5. 正倫理審査委員会審査依頼受諾書  ※本受諾書類発行時に審査費用の請求を行います。

様式5

6. オプトアウト 又は 同意説明文書・同意書・同意撤回書 

様式13

7. その他,当該研究に委員会が必要と認める資料

 

8. 研究倫理セミナー等受講証明書

 

【その他審査書類】

1. 研究許可申請に関する指示・決定通知書

様式10

2. 研究終了報告書

様式11

3. 逸脱報告書

様式12

 

申請された内容はすべて本学会倫理審査委員会で報告され,書類は記録として研究終了報告書の受領日から5年間保管されます。

詳細は、「一般社団法人日本大腸肛門病学会 倫理審査委員会迅速審査要項」をご確認ください。


【参考資料】
「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」
http://www.lifescience.mext.go.jp/bioethics/seimei_rinri.html
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kenkyujigyou/i-kenkyu/index.html

「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」
http://www.lifescience.mext.go.jp/bioethics/seimei_rinri.html
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hokabunya/kenkyujigyou/i-kenkyu/index.html
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/bio/Seimeirinnri/index.html

「症例報告を含む医学論文及び学会研究会発表における患者プライバ シー保護に関する指針」
https://www.jssoc.or.jp/other/info/privacy.html


 【倫理審査に関するお問合せ先】

*日本大腸肛門病学会 倫理審査委員会 TEL 03-6277-2340

Emailでのお問合せ先,および,申請書類送付先  info@coloproctology.gr.jp

 

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