和訳版Abstract | 目的 直腸癌手術において縫合不全は深刻な合併症の1つである。縫合不全を回避する目的で、回腸人工肛門を造設することが少なくない。人工肛門造設に伴う合併症の1つであるOutlet obstruction(OO)の危険因子を明らかにする。 対象・方法 直腸切除吻合術に回腸人工肛門造設術を併施した125人の患者を対象とした。OOの発症率を評価し、周術期因子とOO発症の関係について後報視的に検討した。 結果 OOは20例(16.0%)で認めた。多くの症例で術後9日以内にOOが発症し、ドレナージチューブ挿入後4日以内でイレウス症状は改善した。患者をOO発症群と非発症群の2群に分けた。術後在院日数は、OO群で有意に延長した(19日 vs. 15日; p = 0.0003)。多変量解析により、年齢(< 60歳)、ストーマ通過部の腹直筋厚(? 10.4mm)、high output syndromeが、OOの独立した危険因子であった。 結論 年齢、ストーマ通過部の腹直筋厚、high output syndromeが、OOの独立した危険因子であった。 |
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