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Practice Guidelines
Volume 6 Issue 1 Pages 58-66

Fecal Incontinence: The Importance of a Structured Pathophysiological Model

和訳版Abstract 便失禁は多大な社会経済的影響を及ぼし、生活の質を著しく損なう可能性がある。便失禁が(高齢)成人に広く認められる主訴であるにもかかわらず、現在の文献には便失禁の臨床症状の構造的病態生理モデルが見あたらない。最も高頻度な便失禁症状は、漏出性便失禁、切迫性便失禁、混合性便失禁である。当院では、年間400例の排便障害患者を治療しており、その中には多数の便失禁患者が含まれている。この経験に基づき、原因と治療選択肢に関する現在の知見を融合させた臨床的に有用なアルゴリズムの概念構築を試みた。大半の患者に、本稿で記述した既往歴と身体検査の体系を適用し、それに肛門直腸検査を加えて拡張することにより、便失禁のタイプを特定して標的療法を選択することが可能である。