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Case Report
Volume 6 Issue 1 Pages 67-71

Peritoneal Recurrence of Cecal Cancer with Specific Imaging Findings and Shrinkage after Treatment with Pembrolizumab

和訳版Abstract PembrolizumabはMSI-HもしくはdMMRを有する治療抵抗性切除不能進行・転移性大腸癌に対する治療選択肢の一つである。今回、大腸癌再発巣がPembrolizumab投与中に特異的な画像所見を示し、局所で炎症所見を呈した後、著明に縮小した症例を経験した。症例は80歳、女性。盲腸癌術後約7cm大の腹膜再発を認めた。MSI-HであったためPembrolizumabを投与した。5コース施行後、化学療法目的で来院時した際に、腹痛と血液検査で炎症反応高値を認めた。CTで腫瘍内部にairをまだらに認め、当初は膿瘍を疑い、抗菌薬加療を行ったが、入院中は膿瘍を疑わせる発熱も呈さず、炎症所見も速やかに軽快した。1か月後のCTで同部位の著明な縮小を認め、3か月後のCTでは再発巣はほぼ消失した。本症例の縮小前の炎症反応は、Pembrolizumabの腫瘍免疫反応で起こった可能性があると考えられた。