和訳版Abstract | [背景・目的]本研究では日本と韓国における大腸TisおよびT1癌について解析する.[方法]対象は2010年より2014年における当院および韓国の一つのacademic centerにおいて病理学的にTisおよびT1癌と診断された連続的な875名とした(本邦726名,韓国149名).対象における2国間の各臨床病理学的因子の比較検討を行った.[結果]全体でTis癌510例およびT1癌365例が解析された.T1癌については本邦例 vs. 韓国例として平均年齢(67.8±10.6 vs. 62.2±10.1,p<0.001)および右側大腸の頻度(38.7% vs. 22.2%,p<0.001),静脈侵襲(18.6% vs. 1.4%,p<0.001)およびリンパ管侵襲(25.3% vs. 13.7%,p=0.042)に有意差を認めた.本邦例では65歳未満および65歳以上として右側大腸の頻度に有意差を認めたが(26.0% vs. 40.5%,p=0.010),韓国例ではそのような関連は認めなかった.[結語]大腸T1癌において2国間で部位,脈管侵襲などに差異を認めた. |
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