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Practice Guidelines
Volume 2 Issue Suppl Pages S1-S51

Japanese Society for Cancer of the Colon and Rectum (JSCCR) Guidelines 2016 for the Clinical Practice of Hereditary Colorectal Cancer (Translated Version)

和訳版Abstract 遺伝性大腸癌は全大腸癌の5%未満を占める.遺伝性大腸癌には若年発症,同時性・異時性大腸多発癌,他臓器重複癌を発生しやすいなどの共通した特徴があり,散発性大腸癌とは異なる対応が求められる.家族性大腸腺症は100個以上の大腸腺腫から容易に診断はつくが,遺伝性大腸癌のなかで最も頻度が高いリンチ症候群は際立った臨床的特徴に比較的乏しく,実地臨床でしばしば見逃されている.また,かつて遺伝性非ポリポーシス大腸癌とも呼称されたリンチ症候群の疾患概念と診断基準は時代とともに変遷してきたことから,臨床現場で混乱を来してきた.このような背景から,大腸癌研究会ガイドライン委員会は家族性大腸腺腫症,リンチ症候群,その他の関連疾患に対し適切な医療を提供することを目的に,遺伝性大腸癌診療ガイドライン2016年版を刊行した.本ガイドラインは日本の保険制度と日常診療を考慮しつつ,文献検索から抽出された論文を慎重に吟味し,大腸癌研究会ガイドライン委員会の委員のコンセンサスを得て作成されたものである.ここに本ガイドラインの英語版を提示する.