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Clinical Research
Volume 2 Issue 4 Pages 168-175

Long-term outcomes of neoadjuvant-synchronous S-1 plus radiotherapy for locally advanced rectal cancer: a multi-institutional prospective phase II study
(局所進行直腸癌に対するS-1を用いた術前放射線科学療法の長期成績:多施設前向き第II相試験)

和訳版Abstract 目的:局所進行直腸癌患者におけるS-1を用いた術前化学放射線療法の長期成績を評価する。方法:我々は2009年4月から2011年8月に多施設共同前向き第Ⅱ相試験を実施し、組織学的に直腸癌(T3-4 N0-3 M0)と診断された患者37人を登録した。S-1を用いた術前補助療法完了後4~8週間にD3リンパ節郭清を伴う全直腸間膜切除術を行なった36人の遅発性有害事象、全生存期間、および無病生存期間を分析した。結果:患者年齢中央値は59歳(32-79歳)、男性24人、女性13人で StageII10人、StageⅢ27人であった。遅発性有害事象は7人(18.9%)に発生した。5年無病生存率は66.7%、5年全生存率は74.7%で、局所再発は5人(13.5%)、遠隔転移は8人(21.6%)に発生した(観察期間中央値57ヶ月)。結論:局所進行直腸癌に対するS-1を用いた術前化学放射線療法は、有害事象および長期成績の観点から認容可能である。