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Special Issues
Volume 4 Issue 4 Pages 157-164

Investigation of the Japanese Classification of Peritoneal Metastasis from Colorectal Cancer Referring to the Correlation with PCI
(PCIとの相関性を考慮した本邦大腸癌腹膜播種分類の検証)

和訳版Abstract 目的:本邦では大腸癌腹膜播種を3段階に分類している(P分類)。P分類は播種範囲と病変個数にて直感的にgradingしており、simpleであるが客観性に欠ける。 一方peritoneal cancer index (PCI)は客観的であるが評価プロセスは複雑である。これら2つの評価法を比較し、PCIの活用によるP分類の改善策を検証した。

方法:同時性腹膜播種を有する大腸癌150例を多施設で前向きに集積した。腹膜病変をP分類とPCIにて評価し、それらの相関関係とともにP分類における最適な評価基準値を求めた。

結果:P分類は主観的に病変範囲を評価する点が問題で、PCIとの相関性が最も高まる以下の評価基準値を定義することで、正確性は向上した。
・P1:1領域のみ播種性転移を認める
・P2:2領域以上に認められ、かつ19個以下
・P3:2領域以上に認められ、かつ20個以上

結論:現行P分類での腹膜播種評価は客観性に乏しく、PCIとの相関性に基づく範囲と個数の新しい基準値を提案した。この改善により、簡便かつ客観的に評価可能である。