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Review Article
Volume 5 Issue 2 Pages 121-128

Current Status and Prospects of Endoscopic Resection Technique for Colorectal Tumors

和訳版Abstract 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は本邦における早期大腸癌の治療法として普及し、多くの施設で行われるようになった。しかし、大腸ESDは食道や胃のESDに比べて技術的に難しいとされ、さらに粘膜内病変であっても高度な線維化や虫垂内、憩室内に進展する症例では難易度がより高いものとなり腸管穿孔のリスクも伴う。従来、ESD困難病変は外科的切除が行われてきたが、低侵襲治療への機運が高まっており、通常の腹腔鏡手術よりも更なる低侵襲化が求められている。近年、欧米ではCombined of Endoscopic and Laparoscopic Surgery(CELS)や全層切除装置を用いた内視鏡単独でのEndoscopic Full-Thickness Resection (EFTR)の報告が増えているが、克服すべき課題も多く普及には至っていない。本邦では、当施設で腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)を行っており、ESD困難症例に対する低侵襲治療の一選択肢として有用であると考えている。今回、大腸領域における国内外のCELS、EFTR、LECSの現状をまとめたので、ここに報告する。