和訳版Abstract | 目的:有症状の直腸瘤に対するtransvaginal anterior levatorplasty with posterior colporrhaphy (ALP) の長期成績を明らかにすることを目的とした。 方法:ALPを施行した症例に対して、症状、便失禁、排便造影所見を術前後で検討した。 結果:57例(年齢の中央値68歳)の病悩期間は2年であった。観察期間中央値47か月で膣腫瘤(32例)と排便困難(21例)の症状は、術後それぞれ90.6%,71.4%で消失し、6.3%, 28.6%で改善した。しかし残便感のあった8例では2例で変化はなかった。指排便を行っていた17例では術後これが不要となった。術前40.4%に見られた便失禁は、術後17.5%と有意に減少した。排便造影を施行した18例では直腸瘤は12例で消失し6例で有意に縮小した。 結論:有症状の直腸瘤に対するALPは、症状や解剖学的異常を長期に改善する手技であるが、残便感の改善には限界がある。 |
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