和訳版Abstract | Deloyers法は拡大結腸左半切除術の際に中結腸動脈を切離し、上行結腸を反時計回転して直腸/肛門と吻合する再建法である。腸管機能温存のため可能な限り結腸は温存することが望ましいが、吻合部への血流不全は吻合部合併症に繋がるため精確な血流評価が重要である。今回我々はインドシアニングリーン(ICG)蛍光法を用いて安全にDeloyers法を施行できた一例を報告する。 50歳男性、body mass index 35.7と高度肥満、併存疾患に糖尿病あり。横行結腸癌、S状結腸癌、直腸神経内分泌腫瘍に対する根治術として拡大結腸左半切除、超低位前方切除術を施行した。ICG蛍光法により口側結腸の血流を確認して切離部位を定め、Deloyers法、結腸肛門吻合を行い良好な術後経過を得た。 ICG蛍光法はDeloyers法における腸管血流の確認に有用である可能性が示唆された。 |
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