和訳版Abstract | 目的:大腸憩室出血患者におけるSRH(stigmata of recent hemorrhage)の大腸内視鏡による診断は困難な場合が多い。SRHの診断に影響を与える因子を検討した。 方法:急性下部消化管出血に対し、発症後24時間以内に大腸内視鏡を施行し大腸憩室出血と診断された487例を後ろ向きに検討した。 結果:大腸内視鏡により大腸憩室出血と診断された487例のうち、191例(39%)がSRHと診断された。透明キャップ、ウォータージェットスコープ、大腸内視鏡専門医による検査、およびnon-traumatic(NT)tubeの使用は、単変量分析でSRH診断の有意な予測因子であった。多変量解析では、大腸内視鏡専門医による検査とNT tubeの使用がSRH診断の有意な予測因子であった。 結論:大腸憩室出血における大腸内視鏡専門医によるNT tubeを用いた憩室内洗浄法はSRH診断に有用で、効果的な内視鏡的止血をもたらす可能性がある。 |
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