和訳版Abstract | 目的:高度狭窄直腸癌症例に対する腹腔鏡下前方切除術前のエレンタール内服による術前経腸栄養の妥当性について検討した。 方法:cT3, T4進行直腸癌74例を狭窄群(Group S)42例、非狭窄群(Group NS)32例に分類した。Group Sでは、エレンタール900kca/dayを内服し、術前腸管洗浄は行わない。Group NSでは、通常の食事を摂取し、術前腸管洗浄を施行した。 結果:Group Sにおいて重大な副作用は発生しなかった。Clavien-Dindo分類2度以上の術後合併症は、有意にGroup S群で低率であった(adjusted odds ratio [OR]: 6.046, P = 0.008)。cStageを共変量とした検討では、Group NSでの術後合併症発生率が有意に高率であった(adjusted OR: 6.05, 95% CI: 1.58-28.35, P = 0.008)。 結論:高度狭窄直腸癌症例に対する術前のエレンタール内服による術前経腸栄養は妥当であった。 |
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