和訳版Abstract | 目的:局所進行直腸癌(LARC)に対する放射線療法を伴わない術前化学療法(NAC)の蓋然性を後方視的に検討した。 方法:NAC を導入した臨床病期 T3-T4 and/or N 陽性のLARC 患者のNAC 関連および周術期治療成績について検証した。 結果:30 例のLARC 患者を対象とした。RAS 遺伝子野生型の12 例にmFOLFOX6 またはSOX とCetuximab を、変異型の 18 例の患者にFOLFOXIRI またはSOXIRI を導入した。 NAC 完遂率は 90.0%であった。全患者に直腸間膜全切除を施行、内 29 例に両側側方郭清を施行した。R0 切除率は90.0%であった。術後合併症発生率は40%であったが、NAC に関連する術後合併症は認めなかった。NAC の奏効率と組織学的抗腫瘍効果Grade 2 以上の占める割合は、それぞれ56.7%、46.7%であった。 結語:LARC に対する NAC は安全に施行可能で、LARC 治療のオプションになり得ると考えられた。 |
---|