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Review Article
Volume 6 Issue 2 Pages 83-91

Management of Pelvic Organ Prolapse (POP) and Rectal Prolapse

和訳版Abstract 骨盤臓器脱(POP)とはひとつまたは数個の骨盤臓器が本来の位置から下垂し膣を通って脱出する状態を指している。高齢化社会になるにつれ骨盤臓器脱外科は泌尿婦人科の分野で増加してきている。POPの患者は排便困難や、膣を圧迫しながら排便するなどの排泄障害をしばしば伴う。直腸瘤はPOPに対する手術と同じように手術されることもあるが時には経肛門的に手術することもある。経腹的アプローチでは直腸と膣の間を剥離しその間にメッシュを挿入し固定する。これに対し直腸脱は直腸が本来の位置から下垂し肛門より脱出する状態を指している。POPと同様に直腸脱も腹腔鏡下に治療されることがある。たとえ脱出する場所が異なっても両疾患は骨盤臓器が脱出する疾患であり、治療方針も似ている部分がある。POPと直腸脱は時に同時に診断することがあり、一期的に手術することもある。POPは泌尿婦人科疾患であっても直腸肛門外科医はPOPを治療する際に起こる排泄機能障害を知っておく必要がある。