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Review Article
Volume 6 Issue 2 Pages 100-112

A Retrospective Critique of the Various Sphincter-preserving Surgical Procedures for Ischiorectal Fistula

和訳版Abstract 坐骨直腸窩痔瘻に対する括約筋温存術は、患者のQOL向上のために長年に渡ってより効果的な手順が開発されてきた。本稿は坐骨直腸窩痔瘻に対する基本的な術式の紹介を目的としている。まず、坐骨直腸窩痔瘻の手術の基本として、肛門の解剖・坐骨直腸窩痔瘻の発生様式・診断法について説明した。次に各論として、坐骨直腸窩痔瘻に対して現在までに施行された代表的な括約筋温存術を年代別に以下の1~5に分類し、それぞれの術式および長所・短所を解説した。1.坐骨直腸窩痔瘻に対する開放術の導入について。2.部分括約筋温存術の導入と発展:坐骨直腸窩痔瘻に初めて導入された部分括約筋温存術であるHanley法、さらに改良を加えた筋肉充填法、守谷式、宇井式について。3.完全括約筋温存術の導入と発展:部分括約筋温存術に改良を加えた完全括約筋温存術である高野式、側方法について。4.開放術と括約筋温存術の間の特性を有するseton法について。5.海外の括約筋温存術について。