和訳版Abstract | 膣浸潤を伴う局所進行直腸癌に対して、術中にインドシアニングリーン (indocyanine green; 以下ICG) 局所注入により切除ラインを決定した症例を報告する。症例は81歳の女性。術前検査にて膣浸潤を伴う局所進行性直腸癌と診断された。術前に化学放射線療法を行った。術中に婦人科医に依頼し、膣粘膜下層に経膣的に ICG を注入することで腹腔鏡下の近赤外光観察にて膣浸潤の尾側縁を客観的に確認することができ、腫瘍学的に安全に切除が可能であった。病理組織学的解析にて、切除断端への癌の露出を認めなかった。 術後1年経過し、再発兆候を認めていない。 |
---|