和訳版Abstract | 【目的】大建中湯(DKT)による内肛門括約筋(IAS)収縮作用の機序解明の一環として、DKTの有効成分(hydroxy-α-sanshool(HAS)とhydroxy-β-sanshool(HBS))がイヌの直腸とIASの収縮活性に及ぼす影響を検討した。【方法】雄性ビーグル犬をHAS群、HBS群、対照群に各3例ずつ割り付けた。イヌの直腸とIASの表面にforce transducerを装着し、覚醒下での収縮反応を測定した。HAS(10mg/body)とHBS(2.5mg/body)は直腸内投与とし、投与後6時間までの収縮反応を記録した。直腸とIASの収縮活性は、記録された収縮波形の曲線下面積(AUC)により評価した。また、HASとHBSに曝露されていることを確認するため両成分の血漿中濃度を投与前後で測定した。【結果】投与10分後の対照群、HAS群、HBS群のIASの平均AUCは、各々115、87、220(g-min)で、HBS群で強い収縮が認められ、約3時間維持された。直腸ではHAS群、HBS群ともに収縮反応は見られなかった。両成分の血漿中濃度は投与後20分でピークに達した。【結論】 HBSはDKTのIASに対する収縮作用に関与している可能性が示唆された。 |
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