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Clinical Research
Volume 7 Issue 4 Pages 301-306

Transperineal Repair of Secondary Perineal Hernia Using a Mesh with a Memory-recoil Ring
(形状記憶リング付きメッシュを用いた経会陰式二次性会陰ヘルニア修復術)

和訳版Abstract 目的:本研究の目的は二次性会陰ヘルニア(SPH)に対する形状記憶リング付きメッシュを用いた経会陰的修復術 (TPR)の手術成績を検討することである.
方法:2010年7月から2022年5月までに行ったSPH 7例について解析した.データは中央値(範囲)で示す.
結果:SPHは全て直腸肛門悪性疾患に対する腹会陰式直腸切断術後であった.ヘルニア門縦径および横径はそれぞれ8 (7-10) cm,6 (5-7) cmであった.全例でヘルニア嚢を剥離還納後,メッシュを坐骨結節,残存肛門挙筋,尾骨筋および尾骨に固定した.手術時間は154 (142-280)分であった.術中合併症は2例 (29%)にみられ,1例は腸管損傷で,術後メッシュ感染を惹起しメッシュ除去が必要であった.もう1例は腟損傷であり,術後一時的な瘻孔形成がみられたが,自然閉鎖した.術後在院日数は9 (5-14)日であった.経過観察期間35 (9-151)カ月で再発はなかった.
結語:SPHに対する形状記憶リング付きメッシュを用いたTPRは安全で簡便な術式である.