和訳版Abstract | 目的:当科で治療した中毒性巨大結腸症(TM)の症例に関して手術の時期と手術法をまとめ、手術管理のポイントを検討した。 方法:この単施設後ろ向き研究では、1985年から2020年までに手術を受けたTMと臨床的に診断した患者を対象とした。SIRS、qSOFA、修正早期警告スコア(MEWS)などの敗血症スクリーニングスコアおよび術前の臨床的特徴と周術期所見を検証した。 結果:9名(64.3%)がNarabayashiらの提唱した中毒症基準を、10名(71.4%)がSIRS項目を満たした。qSOFAスコア陽性は1名(7.1%)であった。 MEWS は 2 例 (14.3%) で高値であった。腸穿孔は 2 例で発生し、うち 1 例が死亡した。11 例 (78.6%) が結腸全摘出+回腸ストマ造設術を受けた。 結論: TM は明確な診断基準がなく、境界例や劇症例で発症することもあるため、さまざまな所見を考慮して早期に認識する必要がある。臨床所見がすべての基準を満たさなくても、TM の早期段階で手術を考慮することも重要である。 |
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