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Original Research Articles
Volume 2 Issue 1 Pages 1月8日

Absorptive anti-adhesion barrier for the prevention of bowel obstruction after laparoscopic colorectal cancer surgery

和訳版Abstract 背景:吸収性癒着防止材(Seprafilm)による開腹術後小腸閉塞(BO)予防はランダム化比較試験で示されている。しかし腹腔鏡下手術後BOでの効果は不明である。
目的:腹腔鏡下大腸癌手術後BOに対するSeprafilmの予防効果を検証する。
方法:2009~2016年の腹腔鏡下大腸癌手術1328例を対象にSeprafilm使用有無(S:非S)でBO発生率、短期成績を比較した。背景が異なり傾向スコアマッチングを行った。
結果:各270例がマッチングされ背景差なし。BOは26例(4.8%)、19例(73.1%)は術後30日以内であった。BO(S:非S)は全Grade(2.6:7.0%、p=0.016)とGrade2+3a(1.5:5.2%、p=0.017)であった。Grade3b(1.1%:1.9%、p=0.476)は差なし。30日以内発生(1.9%:5.2%、p=0.036)は差あり。縫合不全、深部創感染の発生率に差なし。
結論:Seprafilmは有害事象を増やすことなく腹腔鏡下大腸癌手術後の減圧治療を必要とするBO予防に有用である。