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Review Article
Volume 9 Issue 1 Pages 25-32

Gastroenterological Surgery and Management of Clostridioides difficile Infection: A Review

和訳版Abstract Clostridioides difficile感染症(CDI)は、発熱と下痢を特徴とし、重症例では偽膜性腸炎、巨大結腸症、麻痺性イレウスを呈する。C. difficileの芽胞は消毒薬に耐性を有し、医療関連感染症の主たる要因となっている。診断には、GDHおよび毒素に基づく迅速診断検査、NAATによる毒素遺伝子の検出が用いられる。CDIのリスク因子には、65歳以上、抗菌薬使用歴、入院歴、慢性腎疾患、炎症性腸疾患、プロトンポンプ阻害薬使用などが含まれる。特にプロトンポンプ阻害薬は中止後もリスクが持続する。治療は疾患の重症度および再発リスクに応じて選択される。中毒性巨大結腸症や麻痺性イレウスを伴う場合、経口や経直腸のバンコマイシン、メトロニダゾールの静脈内投与が検討される。2024年にはEUCASTにより、フィダキソマイシンのC. difficileに対するブレイクポイントが示されている。CDIの診断と管理には多職種チームによる連携が重要である。