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Original Research Articles
Volume 9 Issue 1 Pages 127-133

Efficiency of Real-time Computer-aided Polyp Detection during Surveillance Colonoscopy: A Pilot Study(サーベイランス大腸内視鏡検査におけるCADeの有用性 ―パイロット研究―)

和訳版Abstract 【目的】大腸内視鏡検査時のCADe(computer-aided detection)使用により腺腫発見率が向上することが報告されているが,実臨床で有用な対象患者は明らかでない。本研究ではサーベイランス大腸内視鏡検査(SCS)におけるCADeの有用性を検討した。
【方法】2023年1月~3月に当院でEndoBRAIN-EYE(オリンパス社)併用下でSCS(CADe SCS)を施行し,過去3年間に2回以上SCS歴のある78例を対象とした。CADe SCSで発見された病変の臨床病理学的所見を評価した。
【結果】CADe SCSにより新規病変が46病変発見され,局在(盲腸/上行/横行/下行/S状/直腸):3/13/12/3/13/2,平均腫瘍径:3.3mm(2-8mm),肉眼型(Is/Isp/IIa):32/8/6で,いずれも腺腫で癌は認めなかった。クリーンコロン患者とセミクリーンコロン患者(径5mm以下の微小腺腫を有する患者)における新規病変発見率はそれぞれ38.2%(13/34),34.1%(15/44)であった。内視鏡切除歴のない4例に新規病変は認めなかった。
【結論】CADeは内視鏡切除歴のあるクリーンコロン患者およびセミクリーンコロン患者のSCSにおいて有用な可能性が示唆された。