和訳版Abstract | 目的 痔核に対する保存的治療は長期にわたることがあるが、ステロイド含有製剤の長期使用に関する報告は少ない。本研究では、ステロイド含有痔疾外用剤である大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン含有軟膏の実臨床における安全性を検討した。 方法 2019年6月~12月に痔核と診断され、研究対象薬を処方された患者を対象に、カルテ情報から処方期間別の副作用発現状況を確認した。 結果 解析対象578例のうち、内痔核は430例(74.4%)、罹患期間の中央値は0.70ヶ月、研究対象薬の処方期間の中央値は20日で、副作用は認められなかった。処方期間を30日以内(n=332)、31~90日(n=63)、91日以上(n=23)に分類すると、罹患期間の中央値はそれぞれ0.46ヶ月、1.00ヶ月、8.00ヶ月であり、罹患期間が長いほど処方期間が長い傾向があった。 結論 大腸菌死菌・ヒドロコルチゾン含有軟膏使用による副作用は確認されなかったが、長期使用時の安全性については今後さらなる検討が必要である。 |
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