和訳版Abstract | 目的:直腸癌局所再発は中央、吻合部、側方と分類され、側方リンパ節転移は側方再発の要因と言われる。術前放射線療法は非側方再発を低減するが側方再発に効果が乏しく、側方郭清は側方再発を低減すると言われる。本研究は側方および非側方再発のリスク因子を検討し、局所再発低減の手がかりを得ることを目的とした。 方法:2010年から2017年の進行下部直腸癌の術前放射線治療後治癒切除232例(男女比156:76、年齢64歳)を対象。40%に側方郭清を施行。単変量・多変量解析にて側方/非側方局所再発のリスク因子を検討した。 結果:局所再発は19例に認め、側方7例、非側方13例。(重複1例) 多変量解析にて有意な側方/非側方局所再発のリスク因子はそれぞれ間膜リンパ節転移、周囲剥離断端(CRM)陽性であった。 結語:側方と非側方再発のリスク因子が異なることは側方再発がリンパ節再発であることを示しており、側方郭清はその制御に重要な役割を持つ。 |
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