和訳版Abstract | 【目的】本試験は待機的大腸手術における術中抗菌薬追加投与(intraoperative redosing of antibiotics; IRA)の手術部位感染(surgical site infection; SSI)に与える影響を明らかにするため後方視的に行われた. 【方法】2019年4月から2020年12月までの間に当院で大腸癌に対して180分以上の待機的手術を行った200人のうち,IRA有り群とIRA無し群それぞれが1:1となるように61ペアを対象として,SSI,術後入院期間,再入院率,再手術率を比較した. 【結果】両群間に患者,腫瘍,手術因子の有意な差は認めなかった.さらに,SSI発生率(4.9% vs 4.9%, p=1.000),術後在院日数(中央値 15 [IQR 11-21]日vs 13 [10-23]日, p=0.302),再手術率(3.3%vs0%、p=0.154) いずれも両群間に有意差を認めず,再入院は両群に認めなかった. 【結語】大腸癌に対する180分以上の待機的手術において,IRA無し群のSSI発症率,術後在院日数,再手術率はIRA有り群と遜色なかった. |
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