和訳版Abstract | JCOG0212の結果より下部進行直腸癌に対して側方リンパ節郭清を伴うTMEが標準治療とされているが、欧米では放射線化学療法が標準治療とされている。側方郭清の意義について各リンパ節の郭清効果と転移形式別による予後について検討した。1995年~2014年までに側方郭清を施行した下部直腸癌381例を対象とし、各側方リンパ側転移頻度×5生率/100=郭清効果INDEXとした。#263D 6.1,#263P 1.2,#273 0.4,#283 7.4,#252 3.3,#253 0.3と、#263Dと#283は#252,#253よりも郭清効果を認めた。 #263D,283のリンパ節の転移形態を組織学的に検討した。A型:リンパ節辺縁の部分転移,B型 :AとCの間,C型:節外浸潤例とすると、A型、B型、C型の5生率は各々#263Dは91.6%,50.0%,12.5%であった。同様に、#283は各々100%,77.8%,22.9%であり、#263DのC型の87.5%,#283のC型の80%に遠隔再発を認め,C型はsystemic diseaseを反映していると考えられた.側方リンパ節の転移形式により側方郭清とともに集学的治療の必要性も考えられた。 |
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