和訳版Abstract | 【目的】 下部進行直腸癌に対するS-1/celecoxib併用術前化学放射線療法の安全性と効果の検証 【対象と方法】 cT3-T4あるいはN+でM0の下部進行直腸癌21例を対象に、45Gy/25frの照射日にcelecoxibとS-1を1日2回内服とした。Celecoxibは400mg/日で、S-1はPhase Iで80mg/m2/日で開始し、Phase IIではRDで投与した。手術はCRT終了後6-8週で行い、術後は半年間の補助化学療法を行った。 【結果】 S-1のRDは80mg/m2/日となった。19例に手術が施行され、pCRは15.8%であった。grade 3以上の術後合併症は52.4%に発生し、プロトコール完遂率は14.3%と低率であった。3年の全生存率、無再発生存率はそれぞれ89.3%、67.0%であった。 【結語】 5FU系薬剤単独でのCRTと比較し良好な治療成績が得られず有害事象も高率であった。現時点では本治療は推奨されない。 |
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