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How I do it
Volume 3 Issue 1 Pages 49-52

Laparoscopic surgery for idiopathic adult intussusception successfully reduced by colonoscopy

和訳版Abstract 患者は50歳代、女性。腹痛を主訴に来院。腹部超音波検査、CT検査にて上行結腸から横行結腸右側に及ぶ同心円状の腸管重複像を認め、腸重積と診断。先進部の質的診断および整復目的にて大腸内視鏡検査を施行した。CO2送気をしながら内視鏡を挿入し、重積腸管を整復した。上行結腸に腸重積の原因と考えられる腫瘤性病変を認めたため、整復後12日後に腹腔鏡下回盲部切除術を施行した。病理組織検査では同部位に腸重積の先進部となり得る器質的病変は認めず、粘膜のびらんや潰瘍を認めるのみで、悪性を示唆する所見は認めなかった。以上より特発性腸重積症と診断された。成人腸重積症はほとんどが腫瘍性病変に起因しており、特発性成人腸重積症は非常に稀な疾患である。成人腸重積症に対する術前の大腸内視鏡検査は、腸重積の原因疾患に関わらず、診断だけでなく整復も可能であり、腹腔鏡下手術を考慮した処置としても有用であると考えられた。