和訳版Abstract | 【目的】 StageIII結腸癌に対するオキサリプラチンを含む補助化学療法の有用性に関しては議論の余地はないが、その有害事象や治療効果を予測する因子についてはいまだ確立されたものはない。 【対象と方法】 2009年4月から2013年3月の間に大腸癌術後補助化学療法が施行された症例のうち、オキサリプラチンを含む化学療法が施行された42例を対象とした。宿主の栄養状態の指標としてBMI、血清アルブミン値、総リンパ球数(TLC)、小野寺式栄養指標(OPNI)、Glasgow prognostic score(GPS)、顆粒球・リンパ球比(G/L比)を検討項目として用いた。 【結果】 再発は11例に認めた(26.2%)。レジメン間や有害事象の有無による結果の差は認めなかった。オキサリピラチンの相対容量強度の低い群で再発する傾向を認めた。血清アルブミン値、OPNI、G/L比、GPSにおける宿主栄養状態が不良な群で無再発生存率が増悪する傾向を認めた (p<0.001、p<0.001、p=0.06、p<0.001) 。 【結論】 大腸癌補助化学療法において宿主栄養・免疫状態は重要であることが示唆された。 |
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