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Original Research Articles
Volume 4 Issue 3 Pages 128-136

Effects of Dietary Guidance without Dietary Fiber Supplements on the Symptoms,Quality of Life,and Dietary Intake in Patients with Fecal Incontinence

和訳版Abstract 【目的】便失禁患者に対する食物繊維サプリメントを使わない栄養指導の効果を調査した。【方法】本研究は管理栄養士による栄養指導のみの介入研究であり、2016年1月から2019年3月までの間、研究参加者は診療ガイドライン2017年版に則り、20分の個別指導を1回受けた。評価には重症度評価尺度としてFecal Incontinence Severity Index(FISI)、特異的QOL尺度としてFecal Incontinence Quality of Life(FIQL)を使用し、1日あたりの食事摂取量を指導前と1か月後で比較検討した。【結果】研究参加者61名のうち、50名(82%)が全研究を完了し、29名(48%)は服薬を必要とせずに食事療法を継続した。FISI及びFIQLはいずれも指導によって有意に改善した。食物繊維の総摂取量に有意の変化はなかったが、食物繊維の給源となる食品の摂取量には変化が見られた。指導後、米の摂取量は有意に増加し、果物類、乳類、菓子類の摂取量は有意に減少した。【結論】米の摂取量を増やし、いくつかの食品を制限すると便失禁の改善に効果があることが示唆された。