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Original Research Articles
Volume 5 Issue 2 Pages 167-172

Signet-ring Cell Carcinoma Component as an Indicator of Anaplastic Lymphoma Kinase Mutations in Colorectal Cancer

和訳版Abstract 近年、患者の遺伝的体質を基盤とした個別化医療が重要視されているが、大腸がんにおいても新規治療法の基盤となる新たなバイオマーカー検索やその頻度の解明は必須である。
我々はALK陽性肺癌の形態学的特徴の一つである印環細胞癌成分に着目し、2015年1月から2019年12月に神奈川県立がんセンター 消化器外科で手術された大腸癌症例を対象にHE染色にて少なくとも印環細胞癌成分が確認できた24症例に対し免疫染色を施行した。結果、2例をALK陽性大腸癌と診断した。
本研究で印環細胞癌成分を含む大腸癌のALK陽性率は8.3% (2/24)であり、これまで報告されていた大腸癌におけるALK陽性率0.1-2.5%よりも高い傾向を認めた。大腸癌における印環細胞癌成分の混入所見は少量であったとしても、ALK遺伝子変異の効率的なスクリーニングおよび将来的な新規治療法の確立に貢献する可能性が示唆された。