和訳版Abstract | 目的:潰瘍性大腸炎による大腸全摘術後の慢性脱水に対する経口補水剤(ORS)の効果について明らかにする。 方法:潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘回腸嚢肛門吻合術後20例を対象とし検討を行った。回腸嚢肛門吻合術の2週間後、患者を無作為に2つのグループに分け、A群(n = 9)では、最初の7日間はORS(1000mL /日)、次の7日間はミネラルウォーター(1000mL /日)を投与し、B群(n = 11)では、最初の7日間ミネラルウォーター(1000mL /日)を投与し、次の7日間 ORS(1000mL /日)を投与した。また、レニン、アルドステロンの血漿濃度および尿中のナトリウム排泄量を試験開始0、7、および14日目に評価した。結果:試験開始日の平均血漿レニン濃度は両群ともに正常上限より6~8倍高かった。A群では、ORS投与後に血漿レニン濃度が低下した。B群では、ORS投与後のレニンとアルドステロンの血漿濃度は0日目と7日目より低かった。結論:ORSは回腸嚢肛肛門吻合術後のレニンとアルドステロンの血漿濃度の上昇を基準値範囲内に低下させた。 |
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