Association between serum tumor necrosis factor-alpha level and the efficacy of infliximab for refractory pouchitis after restorative proctocolectomy in patients with ulcerative colitis
（潰瘍性大腸炎術後、回腸嚢炎に対するinfliximabの有用性と効果予測）

https://doi.org/10.23922/jarc.2016-008

和訳版Abstract	潰瘍性大腸炎術後に出現する回腸嚢炎が難治化する場合には大腸炎に準じた免疫制御療法が必要となる。しかし抗tumor necrosis factor (TNF)α抗体製剤の有効性、効果予測準は明らかではないため検討した。【方法】2014年1月から2016年4月の慢性回腸嚢炎症例を対象としてinfliximab（IFX）（5mg/kg）を導入し，早期（8-10week），長期（52week）治療効果、血中TNFα濃度との相関について検討した．Modified pouchitis disease activity index(mPDAI)を用いて5点以上を回腸嚢炎と診断し、responderは5点未満への減少とした。【結果】13症例にIFXを導入した。早期responderは8/13 (61.5%)で、血中TNFα濃度カットオフ値は1.93 pg/mLであった。累積維持率は30.8%/52 weeksであった。血中TNFα濃度とIFXによる治療効果の相関は見られなかったが、血中TNFαが1.93 pg/mL以下の5症例ではIFX治療効果がなかった。【結語】血中TNFα濃度単独では回腸嚢炎に対するIFX治療効果予測はできなかったが、少なくとも血中TNFα濃度が上昇していなければ効果は期待できないと思われた。今後も、長期維持に対する検討が必要である。

和訳版Abstract

潰瘍性大腸炎術後に出現する回腸嚢炎が難治化する場合には大腸炎に準じた免疫制御療法が必要となる。しかし抗tumor necrosis factor (TNF)α抗体製剤の有効性、効果予測準は明らかではないため検討した。【方法】2014年1月から2016年4月の慢性回腸嚢炎症例を対象としてinfliximab（IFX）（5mg/kg）を導入し，早期（8-10week），長期（52week）治療効果、血中TNFα濃度との相関について検討した．Modified pouchitis disease activity index(mPDAI)を用いて5点以上を回腸嚢炎と診断し、responderは5点未満への減少とした。【結果】13症例にIFXを導入した。早期responderは8/13 (61.5%)で、血中TNFα濃度カットオフ値は1.93 pg/mLであった。累積維持率は30.8%/52 weeksであった。血中TNFα濃度とIFXによる治療効果の相関は見られなかったが、血中TNFαが1.93 pg/mL以下の5症例ではIFX治療効果がなかった。【結語】血中TNFα濃度単独では回腸嚢炎に対するIFX治療効果予測はできなかったが、少なくとも血中TNFα濃度が上昇していなければ効果は期待できないと思われた。今後も、長期維持に対する検討が必要である。

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Association between serum tumor necrosis factor-alpha level and the efficacy of infliximab for refractory pouchitis after restorative proctocolectomy in patients with ulcerative colitis（潰瘍性大腸炎術後、回腸嚢炎に対するinfliximabの有用性と効果予測）

Association between serum tumor necrosis factor-alpha level and the efficacy of infliximab for refractory pouchitis after restorative proctocolectomy in patients with ulcerative colitis
（潰瘍性大腸炎術後、回腸嚢炎に対するinfliximabの有用性と効果予測）