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Original Research Articles
Volume 7 Issue 2 Pages 102-108

Evaluation of the Safety and Efficacy of Modified Laparoscopic Suture Rectopexy for Rectal Prolapse

和訳版Abstract 目的:直腸脱の治療には多くの術式があるがメッシュを使用しない腹腔鏡下直腸縫合固定術の有効性については報告数が少なく不明である。今回、メッシュを使用しない腹腔鏡下直腸縫合固定術の安全性と有用性を検討した。
方法:2012年4月から2018年3月までに直腸脱に対して腹腔鏡下直腸縫合固定術を施行した自験例を対象とし、入院および外来診療録をもとに術中所見・術後合併症について検討した。
結果:対象となった症例は268例(男性29人、女性239人)で平均年齢は77歳(19~95歳)、平均脱出長は6.4(3.5~20)cmであった。術後腹腔内膿瘍を1例と脊椎炎を1例に認めた。定期観察期間の中央値は45(12-82)ヶ月で、22例(8.2%)に再発を認めた。多変量解析の結果、再発と脱出長>7.0cmとの間に有意な相関があることが示された(OR: 1.26, 95% CI: 1.38-1.42, p < 0.01)。
結語:直腸脱に対してメッシュを使用しない腹腔鏡下直腸縫合固定術は比較的安全な手術であり有用な術式であると考える。