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Original Research Articles
Volume 8 Issue 2 Pages 84-95

Acceptance and Preference of Computed Tomographic Colonography and Colonoscopy: Results of a Nationwide Multicenter Comparative Questionnaire Survey in Japan
(CTコロノグラフィーと大腸内視鏡の被検者受容性と嗜好性の比較検討: 日本における多施設共同試験のアンケート調査)

和訳版Abstract 【目的】大腸内視鏡(CS)に対するCTコロノグラフィー(CTC)の受容性と嗜好性を調査した。【方法】CTCの精度検証のために施行された多施設共同試験(JANCT)において被験者にアンケートを実施した。共通の前処置を施行したうえでCTCの後にCSを施行した。希望者にCS時に鎮静剤を投与した。両検査終了後に腸管前処置と検査の受容性および次回の希望検査について調査した。【結果】 1,257人の被検者のうち、1,180人のアンケートを回収した。無鎮静でCSを施行された被検者は687人(非鎮静群)、鎮静されたのは493人(鎮静群)であった。両群間で平均年齢、無症候性被検者、CS時の送気ガスの種類、腹部手術歴の割合で有意差を認めたため傾向スコアマッチングを施行し、各群合計912人のアンケートを解析した。非鎮静群ではCTCはCSより容易の回答が有意に多かった(p<0.001)。鎮静群ではCTCはCSより困難の回答が有意に多かった(p<0.001)。非鎮静群では48%がCTC、22%がCSを次回に希望していたが、鎮静群では26%がCTC、38%がCSを希望していた(p<0.001)。【結論】非鎮静群ではCTCはCSより受容性に優れていた。しかし鎮静群ではCTCの受容性の優位性は認めなかった。