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Case Report
Volume 8 Issue 3 Pages 259-264

Successfully Resected Isolated Lateral Lymph Node Recurrence in a Patient with T1 Lower Rectal Cancer: Case Report and Literature Review

和訳版Abstract T1直腸癌の側方リンパ節転移率は1%未満と稀であるが、臨床的特徴は不明な点が多い。T1直腸癌術後の孤立性側方リンパ節転移に対して切除できた一例を報告する。症例は56歳女性。直腸癌(Rb,pT1bN0M0)に対して直腸切断術施行後2年目にCA19-9の上昇を認めた。造影CT、造影MRIで骨盤左側壁に2cm大の円形結節を認め、PET-CT では同部位に集積亢進を認め、孤立性の側方リンパ節転移と術前診断した。他部位に転移がなかったことから、側方リンパ節転移に対し開腹リンパ節切除術を施行した。病理では直腸癌のリンパ節転移に矛盾しない所見であった。術後補助療法を6ヶ月施行し、術後7ヶ月無再発生存中である。T1直腸癌の側方リンパ節転移は稀であるが、疑われたときには術前画像診断としてCT、MRI、そしてPET-CTが有用である。T1直腸癌の側方リンパ節転移は、R0切除することで予後の延長に寄与する可能性がある。