和訳版Abstract | 目的 コロナウイルス感染症2019 (COVID-19)流行期における大腸憩室出血症例の内視鏡管理と臨床転帰を評価した。 方法 流行期(2020年4月~2023年3月)と流行前(2017年4月~2020年3月)に2つの病院で大腸憩室出血の診断で入院加療を要した388例を対象とし,傾向スコア分析 (1:1)でマッチングした264例を用いて流行期と流行前の内視鏡管理と臨床転帰を比較検討した。 結果 早期大腸内視鏡(63.6% vs 76.5%,P = 0.03),及び勤務時間外の大腸内視鏡(23.8% vs 47.7%,P < 0.01)は流行期で有意に減少した。単変量ロジスティック回帰分析では,30日以内の再出血(オッズ比:0.81)と複合転帰(オッズ比:0.90)に両期間で統計学的有意差は認められなかった。 結論 COVID-19流行期では内視鏡管理に変化が認められたが,大腸憩室出血の臨床転帰に影響を与えなかった。 |
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