和訳版Abstract | 膿瘍形成性虫垂炎に対する治療として抗生剤や膿瘍ドレナージを主体としたnon-surgical treatmentが近年治療の1つのオプションとなっている。しかしながらnon-surgical treatmentが奏功せず緊急手術となる患者も少なくはない。今回、594例の急性虫垂炎患者のうち34例(5.7%)の膿瘍形成性虫垂炎に対しnon-surgical treatmentをおこない、治療奏功群と治療非奏功群に分けることで治療非奏功予測因子を検討した。34例中8例が治療非奏功となったが、治療非奏功群は初診時の膿瘍径が40mm以上であること、治療開始1日目の白血球数改善が芳しくないこと(改善率10%未満)が有意な予測因子であった。今回、治療非奏功と判断し外科的治療を行うまで平均5.5日、non-surgical treatmentが行われており、予測因子を考慮することで早期に外科的治療へ切り替えることができると思われた。 |
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