| 和訳版Abstract | 目的 癌患者の予後には患者の免疫炎症状態が影響することが明らかとなってきている。Inflammatory Burden Index (IBI)は採血結果より簡便に算出される近年つくられた免疫栄養指標である。ステント挿入後に根治術を受けた閉塞性大腸直腸癌症例において、IBIの予後予測能を検討した。 方法 Stage I ~ III 閉塞性大腸直腸癌86症例を対象とした。IBIの短期、長期予後に対する関連を後方視的に検討した。 結果 対象は男性50例女性36例、年齢中央値は71.5歳、観察期間中央値は43か月。術後合併症は34例に認め、うち感染性合併症は17例に認めた。IBIのカットオフ値を0.9としたとき、ステント挿入前IBI高値は63例であった。 多変量解析の結果、IBI高値は無再発生存期間(disease-free survival; DFS) [hazard ratio (HR) = 4.10, 95% confidence interval (CI) 1.37-12.28, P = 0.012]と全生存期間(overall survival; OS) (HR = 9.32, 95% CI 1.15-75.63, P = 0.037)の独立予後不良因子であった。IBI高値群は術後合併症(P = 0.013)、感染性合併症(P = 0.034)が有意に多かった。術前IBI値と予後の相関は認めなかった。 結論 ステント挿入前のIBI高値はDFSとOSの独立予後不良因子であった。さらに、IBI高値は術後合併症、感染性合併症の予測因子であった。IBIは採血結果から簡便に算出できるものであり、日常臨床への応用も容易であると思われる。 |
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