| 和訳版Abstract | 背景 大腸癌術後感染性合併症は入院期間を延長させ、再発リスクを増大させる。リスク因子は手術部位(右側結腸、左側結腸、直腸癌)によって異なる可能性があることから、各手術部位に共通するリスク因子および部位特異的なリスク因子を同定することを目的とした。 方法 本研究は後方視的な多施設共同研究である。大腸癌手術を受けた2,636例のDPCデータベースを解析した。主要評価項目は、手術部位別のClavien-Dindoグレード≧2の感染性合併症の発生率とし、多変量分析を行いリスク因子を同定した。 結果 手術時間はすべての手術部位に共通する唯一の危険因子であった。高齢、低BMI、男性、開腹手術は右側結腸癌特有のリスク因子であり、低年齢は直腸癌特有のリスク因子であった。 結論 手術時間の延長は、さまざまな大腸癌手術において、術後感染性合併症の一貫した独立した危険因子であった。一方、年齢、BMI、性別、開腹手術の各因子は、手術部位によって異なる関連を示した。 |
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