一般社団法人 日本大腸肛門病学会

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お知らせ

【ストーマ・排泄リハビリテーション委員会】お知らせ

最終更新日: March 27, 2018

経肛門的自己洗腸の本邦での現状について

 保険診療上は「経肛門的自己洗腸」と呼称される本療法は、医学的には「経肛門的洗腸療法(transanal irrigation)」や「逆行性洗腸法(retrograde colonic irrigation)」と呼ばれ、1~2日に1 回、300~1,000mlの微温湯を経肛門的に直腸に注入し、直腸と左側結腸を可及的に空虚化することによって、便失禁を防いだり便秘症状を改善したりする治療法である。洗腸には手間と時間がかかるため、重症の便失禁や便秘症の患者が適応となり、便失禁と便秘症の両症状を有することが多い二分脊椎症などの小児や脊髄障害患者に用いられることが多い。
 本邦では平成28年10月に、経肛門的洗腸療法に使用可能な器具としてペリスティーン®アナルイリゲーションシステムが薬事認証された。
また、平成30年3月5日付にて、「在宅経肛門的自己洗腸指導管理料」が新設された。

本指針及び経肛門的洗腸療法講習会の位置づけ

 本指針は、経肛門的洗腸療法を安全に普及することを目的としている。本指針は、日本大腸肛門病学会のホームページに掲載する。また、より安全性を担保するために、医師主導型臨床研究に参加した経肛門的洗腸療法の経験を持つ医師らによって、経肛門的洗腸療法講習実行委員会を発足し、本指針に従い日本大腸肛門病学会ストーマ・排泄リハビリテーション委員会の監修の下、講習会を運営実行する。そして、経肛門的洗腸療法を実施する際には、以下の通り、講習会を含めた全3回の経肛門的洗腸療法実施施設向けトレーニングを受講すること又は経肛門的洗腸療法の十分な経験を有する者による指導を受けることを推奨する。

 

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