日本大腸肛門病学会　会員各位

10月まで暑い日が続いておりましたが、ここにきて急に涼しくなり、ようやく秋の気配を感じるようになりました。昨日まで冷房をつけていたと思えば、今日は暖房を入れるなど、季節の変わり目を実感するこの頃です。会員の皆さまにおかれましては、どうか体調を崩されませんよう、ご自愛ください。

このたび、JARC9巻4号をお届けいたします。今号では、原著論文10編、症例報告4編、合計14編の論文を掲載いたしました。

いずれの論文も大変興味深い内容ですが、いくつかご紹介いたします。まず、炎症や栄養に関する指標と大腸癌の治療成績との関係性を検討した論文を4編掲載しております。このテーマは以前より数多くの議論がなされておりますが、臨床現場で用いることのできる簡便な指標でもあり、読者の皆さまには、あらためてその意義について考えていただければ幸いです。

また、大腸癌研究会のプロジェクト研究として、肛門管癌に関する報告を掲載いたしました。肛門管癌は通常の大腸癌に比べ症例数が少なく、その取り扱いには依然として多くの課題が残されております。本論文は、貴重なデータを提示した大変意義深い内容となっておりますので、ぜひご一読ください。

JARCに掲載された論文がより多くの読者に読まれ、またそのような論文を一つでも多く掲載できるよう、編集委員一同、JARCのさらなる発展に向けて努力してまいります。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

2025年10月
Journal of the Anus, Rectum and Colon
Editor-in-Chief
石原 聡一郎