日本大腸肛門病学会 会員各位
秋冷の候、会員の皆さまにおかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。日ごとに秋の深まりを感じる季節となりましたが、皆さまのご健勝とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
このたび、Journal of the Anus, Rectum and Colon(JARC)第10巻第4号をお届けいたします。
本号には、Original Research Articles 15編、Clinical Research 1編、Case Reports 5編、How I Do It 1編の計22編を掲載しております。
本号では、大腸癌診療における周術期管理と患者の生活の質に関する研究が数多く取り上げられています。大腸穿孔手術における術中出血量と術後成績、腹膜転移を伴う大腸癌の術後合併症、高齢大腸癌患者の免疫・栄養指標、大腸癌術後の癒着性腸閉塞と健康関連QOLとの関連など、日常診療に直結する重要な課題が検討されています。また、直腸癌に対する術前化学放射線療法後の内視鏡所見に基づくリスク層別化や、潰瘍性大腸炎関連腫瘍に対するロボット支援下大腸全摘・回腸嚢肛門吻合術の初期成績など、治療の個別化や低侵襲化に関する報告も掲載されています。
さらに、痔瘻患者のQOL評価尺度の日本語版開発、分娩時会陰損傷後の肛門括約筋機能不全に対する再建術、排便困難や女性の肛門症状に関する研究など、肛門機能と患者中心の医療に焦点を当てた論文も充実しています。Crohn病関連小腸癌の早期発見例をはじめとする症例報告や、ICGを用いた術中マッピングの手技紹介も含め、大腸・肛門疾患の診断から治療、術後の生活に至るまで幅広い内容となっています。
JARCは、臨床現場から生まれる疑問を質の高い研究につなげ、その成果を国内外に発信する場でありたいと考えております。編集委員会では、今後も公正かつ迅速な査読と、掲載論文の質の向上に努め、国際的に信頼される学術誌として発展を目指してまいります。
会員の皆さまには、日頃より本誌へのご投稿、ご査読、ご支援を賜り、厚く御礼申し上げます。引き続き、JARCへの積極的なご投稿とご協力を何卒よろしくお願い申し上げます。
2026年10月
Journal of the Anus, Rectum and Colon
編集委員長 石原 聡一郎

