一般社団法人 日本大腸肛門病学会

マイページ
English
学術集会・セミナー

[抄録]痔瘻の診察・診断・治療

最終更新日: April 05, 2024

第33回日本大腸肛門病学会教育セミナー

Ⅲ.肛門科(Ⅱb)
  痔瘻の診療

1.痔瘻の診察・診断・治療
  JCHO 東京山手メディカルセンター 大腸肛門病センター 部長
  岡本 欣也

 痔瘻にかかわらず肛門疾患の診察に際しては羞恥心や恐怖心をいだいている患者心理を十分に理解し,短時間で痛みのない診察を心がける.痔瘻の診察は問診,視診,指診,肛門鏡診,画像検査の順で行っていくが,臨床症状を理解していれば多くは問診で予測ができ,視診でほぼ診断が可能となる.さらに指診,画像検査で痔瘻の型を診断する.痔瘻の治療の原則は手術療法である.手術療法は開放術式,括約筋温存術式,シートン法が代表的な術式であるが,LIFT に代表する原発口の処理を行わない術式も行われるようになってきた.深部痔瘻(坐骨直腸窩痔瘻,骨盤直腸窩痔瘻)はHanley 法が基本術式であるが,本邦では括約筋温存術や解剖学的理解に基づく手術,画像検査を取り入れた手術など,様々な術式が工夫され行われている.

PAGE TOP