第34回日本大腸肛門病学会教育セミナー
Ⅱ.外科(Ⅱa)
テーマ: 遺伝性大腸癌と大腸癌術後補助化学療法の知識を刷新する
2.Lynch 症候群 知識を刷新する
山口達郎先生(がん・感染症センター都立駒込病院 遺伝子診療科)
Lynch 症候群は最も頻度の高い遺伝性腫瘍症候群の1 つであるが,外見的特徴に乏しいためその多くは見逃されてきた.近年,固形腫瘍の抗悪性腫瘍薬による治療法の選択を目的とする場合にマイクロサテライト不安定性(MSI)検査が,標準治療が終了した固形腫瘍患者を対象として包括的がんゲノムプロファイリング検査が保険適用となったのに伴い,Lynch 症候群であることが疑われる症例が増えてきている.本セミナーでは,Lynch 症候群の知識を刷新・整理する.