第33回日本大腸肛門病学会教育セミナー
Ⅲ.肛門科(Ⅱb)
痔瘻の診療
2.クローン病肛門病変の診断と治療
医療法人愛知会肛門科胃腸科家田病院 肛門科
太田 章比古
本邦ではクローン病に肛門病変が多く合併する.腸管病変に先行して肛門病変を認めることもあり,内科医もクローン病肛門の特徴を熟知することは重要である.また近年,肛門部病変の癌化例が増加し早期診断,治療が課題となっている.本セミナーでは診断では,クローン病肛門病変の特徴,癌のサーベイランスを含めた肛門診察の方法,肛門病変の活動性の評価.治療では保存的治療,切開排膿及びSeton 法,痔瘻根治術,人工肛門造設の適応,最近保険収載された再生医療等製品による治療について解説する.